診断・治療

診断

慢性根尖性歯周炎

治療内容

X線・CBCTを使用した診査診断による現状把握、診断に基づくマイクロエンド(顕微鏡を使用した根管治療)等の代表的な具体例です。

保険治療による不適切な治療を繰り返し、最後は外科処置をして根の先端をカットしても治らず、抜歯してインプラントを勧められてたが、インプラントをしたくなかったので紹介され来院。X線・CBCTを使用した診査診断を行い現状を把握しました。残存歯質が少なかったので顕微鏡とマイクロ器具を用いて最小限の感染歯質の切削によりマイクロ根管治療をおこなった。最後は歯根部に殺菌作用と骨伝導性を持つMTAを根の先から押し出し気味にして充填して、歯の強度を保つ目的でコンポジットレジンとファイバーポストで補強しました。

3か月後、MTAの封鎖性と殺菌性と骨伝導性により根尖歯周炎が消滅しました。

6か月後、吸収されていた骨が正常な状態に戻りました。
12ヶ月後には根の長さが長くなっていて硬組織もMTAの先に形成されたようです。17年以上経った現在でも普通に咬んでも問題ない状態が続いています。

治療後

治療期間

1週間(1時間の治療を2回)

費用の概算

初診料:1.98万円/CT撮影:2.42万円/マイクロエンド(顕微鏡を使用した自費の根管治療、MTA含):13.2,万円 /ファイバーポスト:4.29万円 /合計 21.89万円

治療後の経過

治療前には歯肉が腫れていて、咬むと痛みがあった。治療後1週間経過して歯肉の腫れがとれ咬んだときの痛みは違和感にかわった。治療後3ヶ月では咬んでも普通の状態にもどった。治療後半年ではX線写真上では根の先にあった陰が消えて骨が再生された。治療後1年では根の長さが長くなり歯の揺れもなく安定した。治療後17年経ってどこを治療したかを忘れるぐらいなじんでいる。

主な副作用

この治療での副作用はないが、歯の残存量が少ないので歯の根が折れやすい状態になっている。しかし17年経過しても根の長さが長くなりMTAによる歯の強度が向上したことがわかる。