概要

ブラキシズム(咬合性外傷),筋筋膜疼痛性症候群,線維筋痛症候群についての病態の解説です。

ブラキシズム(咬合性外傷)

ブラキシズム(咬合性外傷)とは、歯を動的、若しくは静的にすり合わせたり、噛み締めたりする非機能性咬合習癖のことです。

<症状>
咬合痛
打診(+)

<所見>
●歯ぎしりで大きく顎が動く人ほど痛みは少ない
●歯ぎしりが少ない人ほど痛みが強い
●夜よりも朝に歯が痛い
●夜痛いのは筋・筋膜炎の可能性が高い
●歯髄は正常な反応

<原因>
ストレス

筋筋膜疼痛性症候群(Myofascial Pain Syndrome: MPS)

<症状>
歯に疼くような痛み・重い感じ

<所見>
●筋肉痛の症状が歯に出る
●冷やすと筋肉の血流が落ちて悪化
●筋骨格痛が限局
●疲労、不眠、異常感覚、頭痛が少ない
●関連痛が高頻度
●圧痛は限局性
●トリガーポイントが存在
●歯髄の反応は正常

<原因>
●TMJ異常
●ストレス(緊張感)
●不眠(アドレナリン量上昇)
●悪い姿勢による筋の負荷

線維筋痛症候群(Fibromyalgia syndrome, FMS)

<症状>
歯に疼くような痛み・重い感じ

<所見>
●筋肉痛の症状が歯に出る
●冷やすと筋肉の血流が落ちて悪化
●筋骨格痛が限局
●疲労、不眠、異常感覚、頭痛が多い
●関連痛が低頻度
●圧痛は全身に複数
●トリガーポイントはない
●歯髄の反応は正常

<原因>
●原因不明
●全身性の慢性疼痛